【共通テスト|解答・解説】 2022年度 数学ⅠA 第1問[1]

共通テスト 2022年度 数学ⅠA 第1問[1]の解き方を解説します。

手順1:問題文を通して読む

問題を解く前に、問題文を通して読みましょう。

手順2:文脈を理解し、解き方を予想する

問題文の流れを理解し、解き方を予想しましょう。

 

【問題文】
(1)
\((a+b+c)^2\)を展開した式において、①と②を用いると
\(ab+bc+ca=(アイ)\) ••• ③

【予想】
展開して①と②を用いれば良い。

 

【問題文】
\((a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2=(ウエ)\) ••• ④

【予想】
とりあえず展開してみる。①②③を用いる。

 

【問題文】
(2)
\(a-b=2\sqrt{5}\)の場合に、\((a-b)(b-c)(c-a)\)の値を求めてみよう。

【予想】
(a-b)はわかっているため、(b-c)(c-a)を求めれば良い。

 

【問題文】
\(b-c=x, c-a=y\)とおくと
\(x+y=(オカ)\sqrt{5}\) ••• ⑥

【予想】
単純に足してみる。

 

【問題文】
(1)の計算から\(x^2+y^2=(キク)\) ••• ⑦

【予想】
(1)で求めた式①〜④のどれかを使う。
\(x^2+y^2\)すなわち\((b-c)^2+(c-a)^2\)が含まれているのは式④である。

 

【問題文】
\((a-b)(b-c)(c-a)=(ケ)\sqrt{5}\)

【予想】
これらとは式⑥と⑦を指す。
この2式から\(xy\)を求め、 \((b-c)(c-a)\)を求める。

手順3:問題を解く

【問題文】
(1)
\((a+b+c)^2\)を展開した式において、①と②を用いると
\(ab+bc+ca=(アイ)\) ••• ③

\(a+b+c=1\) ••• ①
\(a^2+b^2+c^2=13\) ••• ②

\((a+b+c)^2\)を展開すると

\((a+b+c)^2=(a^2+b^2+c^2)+2(ab+bc+ca)\)

これに①、②を代入すると

\(1^2=13+2(ab+bc+ca)\)

よって

\(\displaystyle ab+bc+ca=\frac{1-13}{2}=-6\) ••• ③ ••• ア, イ

ポイント

誘導にしたがい式を展開・代入する。

 

【問題文】
\((a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2=(ウエ)\) ••• ④

\((a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2\)を展開すると

\((a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2\\
=(a^2-2ab+b^2)+(b^2-2bc+c^2)+(c^2-2ca+a^2)\\
=2{(a^2+b^2+c^2)-(ab+bc+ca)}\)

これに②、③を代入すると

\((a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2=2\times{13-(-6)}=38\) ••• ④ ••• ウ, エ

ポイント

とりあえず与式を展開 → 代入すれば良いと気付ける。

 

【問題文】
(2)
\(a-b=2\sqrt{5}\)の場合に、\((a-b)(b-c)(c-a)\)の値を求めてみよう。
\(b-c=x, c-a=y\)とおくと
\(x+y=(オカ)\sqrt{5}\) ••• ⑥

\(a-b=2\sqrt{5}\) ••• ⑤

\((a-b)(b-c)(c-a)\)を求める。

\((a-b)\) は \(2\sqrt{5}\) とわかっているため、\((b-c)(c-a)\) を求めれば良い。
\(b-c=x, c-a=y\)とおくと

\(x+y=(b-c)+(c-a)=-a+b=-(a-b)\)

式⑤より

\(x+y=-2\sqrt{5}\)••• オ, カ

ポイント

素直に誘導通りに計算する。

【問題文】
(1)の計算から\(x^2+y^2=(キク)\) ••• ⑦

(1)の計算から \(x^2+y^2\) を求める。
\(x^2+y^2\) つまり\((b-c)^2+(c-a)^2\) が使われている式は④であるから、これを使う。
\((a-b)^2+(b-c)^2+(c-a)^2=38\)
これに式⑤を代入すると
\((2\sqrt{5})^2+(b-c)^2+(c-a)^2=38\)
\(20+(b-c)^2+(c-a)^2=38\)
\((b-c)^2+(c-a)^2=18\)
よって
\(x^2+y^2=18\) ••• キ, ク

ポイント

素直に誘導通りに計算する。

 

【問題文】
\((a-b)(b-c)(c-a)=(ケ)\sqrt{5}\)

\((a-b)(b-c)(c-a)\) を求める。

\((a-b)\) は \(2\sqrt{5}\) とわかっているため、\((b-c)(c-a)\) つまり\(xy\)を求めれば良い。
ここまでで\(x+y\)と\(x^2+y^2\)を求めたため、これら(式⑥と⑦)を使えば良いと推測できる。
\((x+y)^2=(x^2+y^2)+2xy\)であるから、これに式⑥と⑦を代入すると、
\((-2\sqrt{5})^2=18+2xy\)
\(20=18+2xy\)
\(2=2xy\)
\(xy=1\)
よって
\((a-b)(b-c)(c-a)=2\sqrt{5}\times{1}=2\sqrt{5}\) ••• ケ

ポイント

問題文の計算の流れを理解すれば、どの式を使えば良いかわかる。

 

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